自分にやさしく学ぶプログラミング

プログラミング学習記録、備忘録

プログラミングや勉強における疲労への対処、勉強継続のポイント

背景

僕が卒業したフィヨルドブートキャンプには、関係者が自由に質問・回答できるQ&Aがあって、日々色々な疑問が上がっては解決されていくのですが、 先日「気の抜き方、休み方が分からず、(勉強を)一回休むと癖になってしまいそうで怖い」という相談が上がっていました。
多くの方が親切な回答を寄せていて、すでに解決済みとなっていますが、自分もこのテーマに関して思うところがあったので文章化してみました。

文章の目的

自分は一時期メンタル不調で休職してまして、そのときリワークプログラムというのに参加して半年ほど色々勉強してました。
そこで教わったことを踏まえて、疲労とストレス、その対処、勉強の継続について、自分が思うポイントをまとめてみようと思います。
一応、上記の相談の回答になりうるものとして、「フィヨルドでの勉強」を念頭に置いて書いていきます。

はじめにご注意

  • 下記、「疲労」と「ストレス」をほぼ同じものとして書いてます(別物とは思うのですが、まとめてしまった方が説明がわかりやすい気がするので・・・)。
  • 自分はあくまで患者として下記の話を臨床心理士さんから教わっただけで、ちゃんと裏どりした情報ではないです。必要に応じてご自身でも調べてもらえればと思います。
    • その臨床心理士さん自身は博士号もとって継続的に勉強されてる方であり、下記の情報も信頼できるものと思っています。
  • さらに言うと下記はあくまで「僕の解釈」です。正式に教育を受けたわけではないため、認識違い等あるかもしれませんので参考程度で・・・

疲労疲労感は別物

大前提として、「疲れた」と感じることと、本当に身体や脳が疲れているかどうかは別の話です。
自分にとってストレスのかかることは、ごく短時間でも「疲れた」と感じます。
逆に、楽しいことや充実感を感じられることは、かなり長時間ぶっ通しで取り組んでも「疲れた」とは感じにくいです。
僕がフィヨルドで勉強していたときのことを思い返すと

  • わからないことが多くてプラクティスの進捗が出ない日が続いているときは、勉強を始める前からすでに疲れている
  • ラクティスが順調に消化できていってる時は、連日長時間勉強していてもそんなに疲れを感じない
    • でも少なくとも眼精疲労は溜まってて、肩が凝ったり目がしょぼついたりはしている(が、気になっていない)

みたいな感じです。
何が言いたいかと言うと、疲労感を感じてないからと言って疲れてないわけじゃないと言うことです(逆も然り)。 いくら楽しいことや充実感のあることでも、何か活動すれば脳なり体なりがそれだけ疲れるのです。

疲労を自覚するには

じゃあどうやって疲労を自覚すればいいかというと、自分の「疲れてるかどうか」の感覚はあてにならないので、具体的な症状を見ます。
上の僕の例で言えば、「いつもより目のピントが合いづらいな」と思ったら、「疲れてる」ってことなんだろうなぁという感じです。 他にも僕のサインで言うと、「耳鳴りがする、肌が荒れる、独り言や貧乏ゆすりが増える、よく壁やものに体がぶつかる」などがあります。 ちなみに脳が疲労している時の症状として一般的なのは、「集中力・やる気・思考力・作業効率・注意力の低下」らしいです。
こんな感じで、自分が疲れているときのサインをいくつか把握できているとちょっと安心できます。

 無理ができるのは10日間まで

ストレスを受け続けた場合( ≒ 疲労を溜め続けて解消しない場合 )の話です。
心身とも正常でニュートラルな状態から、ストレスフルな状況に置かれると、直後は体の各所の機能が低下して元気がなくなったりします。
ところがそのまま数時間から一日くらい経過すると、「抵抗期」というのに入って、逆に身体の活動量・抵抗力が大きく上昇します。 「抵抗期」は高いパフォーマンスが出せる状態になり、疲労がマスクされて疲れを感じづらくなります。
この状態は最長で10日間程度継続できると言われてるそうで、この期間のうちにストレスフルな状況から抜けて、きちんと休息をとることで、比較的スムーズに正常な状態に戻れます。
「抵抗期」の間は勉強や仕事の進みがよくなるので、自分では「まだまだいける」と思ってしまうのですが、実際にはストレスや疲労が蓄積されており、ダメージを受け続けている状態です(身体症状として、寝付きが悪くなったり、胃腸の調子が悪くなったりすることがあるそうです)。
そしてその状態がさらに続くと、最終的には「疲弊期」に入って、身体の活動量・抵抗力が大きく低下します。 この状態に入ると復活するまでにはまとまった休息が必要になるそうで、復帰までに時間を要します。
まとめると、無理ができるのは10日間までで、それ以上の無理は不調が長引くことになって効率が悪いので、早めに休息をとりましょうということです。

フィヨルドの勉強での「疲労」と、それを解消するための「休息」

フィヨルドでの勉強(もしくはプログラミング)を考えた場合、これによる疲労のメインは脳の疲労だと思います。 フィヨルドで勉強すると太腿が筋肉痛になるという人は、まあいないと思うし、それはここで考える問題とは別の問題です。
つまり「長時間画面を見つめて色々考えること」に疲れているのです。
脳の疲労なので、これを解消するためには脳を休ませる必要があります。
と言っても、脳の活動を完全に止めたりはできないので、「脳の別の部分を使う」、「脳ではなく体を使う」という方向の活動が「休息」として働きます。
例えば軽い運動をしたり、ヨガやマインドフルネスをする、十分な睡眠とることなどが休息として考えられます。
また、五感を使う活動も有効だそうです。 アロマオイルや香水の匂いを嗅ぐ、マッサージやお灸をする、好物を食べる、好きな音楽を聞くなどなど。
ちなみに(これは自戒ですが)、TVゲームは「長時間画面を見つめて色々考えること」なので、脳疲労に対する休息としては不適切です。

「休息」とは何か?

上のように、休息と言っても色々な形がありますが、抽象化すると「休息」とは「脳を含む体の普段使っていない部分を使って、好きなことをその後影響が出ない程度に楽しむこと」と言えます。
「勉強や仕事を休むこと」は休息の一部分(一段階)であって、その休みを使って何をするかが大事です。
また、まとまった時間休まなくても、ごく短時間で済む「休息」もありえます(上記アロマオイルの匂いを嗅ぐなどは1分以内でできます)。 もちろん、たいていの場合は時間のかかる活動の方が、それによって解消される疲労の量も大きくなりやすいと思います。
なので、自分にとって「休息」となる活動を所要時間や準備の大変さなどで分けて色々ストックしておけると、業務中や平日用の「休息」と、休日用の「休息」をどちらも併用していけるようになり、効率よく疲労を解消しながら勉強や仕事を継続できると思います。

「休むと癖になりそうで怖い」という不安は正しい

勉強であれなんであれ一日でも休むと休み癖がつきやすく、継続しづらくなります。 これは活動を休むことにより、再開するために必要な意志力のハードルが上がってしまうためです。
この問題の解決は至ってシンプルで、「休まなければいい」のです。 ただし、「起きてる間は休まず勉強しろ!」って話ではありません。 十分な休息はとりつつ、全く何もしない日を作らないということです。
例えば何かの本を継続して読む必要があるのであれば、一日1ページでもいいので読み進めます。 さらにいうならページ半分、最悪読んでるページをとりあえず開くだけでもいいです。
とにかく、完全な0は無くして、ほんのちょっと、触るだけでもいいので休まず継続することが大事です。
ただし、これはあくまで平常時の話です。 高熱が出ているとか、とてつもなく疲れて気分も沈み切っているとかいう場合は、寝るなりなんなりで体調を元に戻すことに集中すべきです。

継続するためのポイント

何かを継続するために大事なポイントが他にもあるので、下記にまとめてみます。

  • よほどのことがないかぎり、毎日やる(平日だけ、土日だけとかもNG)
  • 具体的な開始タイミング、やること、量を決める(家に帰ったらそのまま机に座って教科書を1時間は読む、朝食食べたら3時間はプラクティスに取り組む、など)
    • ここで、開始前に休憩を差し込まないことがポイントです。「帰って手を洗ったら即、朝食を食べて食器洗ったら即」などに設定します。後に回すとそれだけハードルが上がってしまうことになります。
  • ハードルを少し下げる代替案を用意(しんどいときは近くのカフェでスイーツ食べながらやってもいい、など)
  • ハードルを下げ切った最低ラインも用意(どんなに辛くてもとりあえず机に座って本を開くだけはする、コード1行は書く、資料眺めるだけはする、など)

ちなみに、モチベーションの維持という観点で言うと、あまり先々のことを考えすぎず、ちょっと先のすぐ手の届くところにあるゴール(「これができたら嬉しいな」と楽しみに思える程度の目標)を見て取り組んでいくと、モチベーションが維持しやすいです。

まとめ

  • 疲労を感じてなくても脳や体は疲れてるかもしれないので、意識的に休息を取り入れつつ、体が発するサインにも気を配ると良い
  • 休息とは、脳を含む体の普段使っていない部分を使って、好きなことをその後影響が出ない程度に楽しむこと
  • 休息にはいろいろな形があり、短時間で休息をとる方法もある
  • (心身が健康であるという前提で)何かを継続したい場合は、休まず毎日やる方が楽(ほんのちょっと、本開くだけでもいいので全くやらない日は作らない)

例)自分はどんな方法で休息をとっているか

ここまで偉そうに書いてきましたが、自分もここに書いていることが100%実践できているかというと全然そんなことないです・・・。
ただ、体のサインに気を配ることと、いろんなタイプの休息を用意して実践することは心がけています。
参考までに、自分がやってるおすすめの休息方法を挙げてみます。

簡単にできるやつ(平日用)
  • 音楽を聴く:むしゃくしゃしてる時はロックとかアニソンとかを大音量で(暗い部屋で一人で踊ったりもするとなおよし)
  • 猫に触る:至福
  • アロマオイルを嗅ぐ:焚くのがめんどくさいので瓶から直接とか、ティッシュやハンカチに振りかけてそれを嗅いだりしてました
    • 今は家に猫がいるのでできません・・・
  • 友人と話す:いろんな気持ちを抱え込んでいると疲れるので、定期的に人と話して発散すると楽です
  • お灸:せんねん灸とか簡単にできて気持ちいいです
  • 自律訓練法:心がざわついてる時にやるといい気がします(詳細説明は難しいので調べてみてください)
  • 紙の漫画を読む:ディスプレイの画面を見るよりは休息になっている・・・はず・・・
    時間がかかったりちょっと大変なやつ(休日用)
  • 市場にいく:市場は色々ないいものが揃ってるので眺めるだけでも楽しいです
  • 料理をする:頑張った分がほぼ確実に成果として得られるので好きです
  • 魚を捌く:料理の中でも普段使わない神経を使うし、なんか非現実感が味わえるので楽しいです
  • 車を運転しながら大声で叫ぶ:家とかだとなかなかできないけど車で走ってる時は叫び放題です(ただし安全運転で)
  • 公園の芝生に寝転ぶ:天気がいい日にやると最高
  • 焚き火:火は落ち着くしあったかいし肉が焼けて最高
  • 温泉:最高

随分な長文になってしまいました。
以上、読んでくださった方の参考になれば幸いです🙇‍♂